遼瀋戦役記念館

遼瀋戦役記念館　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中国／錦州

●写真と情報は　山名政宏さんから●

この記念館には九七式中戦車（新砲塔）が一輛あり、
その他にも歩兵砲、重機関銃など若干が展示してあります。

以前は小火器類もガラスケースに入って、
各国のものが数多く展示してあったのですが、
現在は政治宣伝が中心となって、展示数が減り、
手入れもおざなりになっているのが残念です。

▲九七式中戦車改［新砲塔チハ］
九七式中戦車の短砲身の九七式57mm砲を、長砲身の一式47mm砲に換装したもの。単に砲を取り替えただけではなく、砲塔ごと新たに設計された。

国共内戦で、昭和23年6月に共産党の拠点の延安が陥落し、共産軍はハルピンにまで追いつめられた形となった。
その後は攻勢に転じ、各地で国府軍を破り全土を掌握していった。特に3大戦役（遼瀋戦役、淮海戦役、平津戦役）が有名である。

1998年ごろの展示。

▲九二式歩兵砲。向こうにあるのは一式機動47mm速射砲。チハ車の新砲塔に装備されたのはこの砲を改造したもの。

▲九二式重機関銃

よそにもある「功臣号」。
左は北京「中国人民革命軍亊博物館」
右は天津「平津戦役紀念館」

功臣号は、昭和20年（1945）11月、中共党軍が奉天の関東軍戦車修理廠で入手、中共党軍の最も早い時期の戦車だとか。
錦州戦において、一輛だけで国民党軍を突破、「功臣号」の栄誉称号を授かった。昭和24年の新中国建国の式典で天安門前をパレード、国家要人の検閲をうけた。世の中に一輛しかないはずなのだが。

H23.5.30