撫順戦犯管理所　　　　　　　　　　　　中華人民共和国／撫順 三八式歩兵銃、九九式小銃 九四式自動拳銃 十四年式自動拳銃 など 　 昭和11（1936）年、日本が建設。当時は「撫順典獄」といった。 昭和20年8月、日本敗戦、その後の国共内戦で 国府軍と中共党軍が撫順を制圧するたびに収監者が入れ替わった。 共産中国成立の翌年の昭和25年、 日本軍将兵や満洲国要人など、約1000人を収容、「撫順戦犯管理所」と改称。 大々的な日本人の思想改造が行われた。 昭和61（1986）年になり、陳列館として一般に開放。 大改造工事のあと、平成22（2010）年6月、再開館した。 ▲三八式歩兵銃 ▲九九式小銃 ▲モーゼル拳銃 ▲十四年式自動拳銃 ▲九四式自動拳銃 ▲？砲弾、迫撃砲砲弾 ▲右は十一年式軽機関銃の銃身 . 昭和11年頃、満洲国での日本人の治外法権が撤廃された。それにより監獄が不足したので奉天に日本人用、撫順に朝鮮人用の近代的な監獄を造った。それがここである。 昭和20年8月9日、いきなり満洲国になだれ込んだソ連軍は約60万の日本人をシベリアに強制連行したのだが、その捕虜は24年までに90％が日本に送還された。 しかし、共産中国建国の翌年の昭和25年、一部の捕虜はスターリンから新中国にプレゼントされ、撫順に収監された。 収監された日本人は969名で軍人・軍属が約800名、官僚・警察官が約200名であった。軍人の大部分は中支・北支で支那と戦った将兵で、残りは関東軍・満州国の憲兵や法務、情報、治安関係の将兵だった。 彼らはいきなり「戦犯」という身分に位置づけられ、後日、彼ら自身の口から「鬼から人間に戻った」と言わしめる洗脳が始まった。 それは6年間の永きに及び、思想改造が完了したとされて大多数が帰国できたのは昭和31年であった。その後も一部は拘留され、最後の三人が釈放されたのは昭和39年。 実に19年も監禁、洗脳が続いていたのである。 さて、新中国の目論見は見事に当たり、帰国した人たちは「中国帰還者連絡会」というものを立ち上げ、かつての日本の悪行を自らの体験として語り、流布させることに執念を燃やしていった。 新築されたここの陳列館では、日本人達の戦時中の悪業から収監中の様子、そして帰国後の活動までを展示、もちろんメインの味付けは中国共産党の自画自賛である。 ▲別棟にある末代皇帝・溥儀の陳列館。 中国共産党の指導よろしきを得て、りっぱな公民に生まれ変わったとしている。 H13.12.25　　Ｈ22.9.23改訂 . 　 ［帝国陸海軍現存兵器保有国一覧］リストへ ［依代之譜］よりしろのふ　トップへ